No Nukes 原発ゼロ

福島原発事故を契機に「原発」及び「気になるニュース」をキーワードとした情報収集を始めました。私のスクラップブックです。(by iwane)

タグ:日本の平和主義

2017年5月19日
 
 憲法を改正するに当たっては、主権者たる私たち自身が、将来に負うべき責任の重さをしっかりと自覚しておくことが、まず肝要ではなかろうか。

 とりわけ九条には、この条文をよすがに戦後日本の平和主義が七十年も、脈々と守り継がれてきた重さがある。それを改めるということは、例えば九条の空文化で、まだ見ぬ将来世代の人々を、戦地へ送ることになるかもしれない。そういう先も見据えての、歴史的な選択の重さである。

 これほどの重大事だからこそ、改憲の選択を国民に求める手続きも、よほど厳重でなければなるまい。そもそも改憲は、憲法の主権者の責任において国民が主体的に判断することだ。手続きの基点には何世代にもわたる議論の末に、国民の過半が改憲を望むような世論の醸成がなければならない。

 この本筋に立てば、安倍晋三首相が唱えた九条改憲の道筋がいかに無理筋か、見えてくる。

 二つの側面から指摘したい。

 一つは、立憲主義の本旨に照らして、だ。憲法に縛られる側の権力者が、恐らく縛りを緩める方向で改憲の議論を率いる。しかも自らの政権運営に都合よく議論の期限を切るというのでは、国民主権の本筋に真っ向から逆行する。

 もう一つは、国民投票への国会発議に関して、憲法上「全国民を代表する」国会議員の本分を、はき違えていることだ。

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2017年5月17日
 
 戦争放棄と戦力不保持を定めた憲法九条改正は、自民党結党以来の「悲願」ではある。しかし、安倍晋三首相の九条改正論は、内容にかかわらず、憲法の改正自体を目的とする姿勢が透けて見える。

 まずは、自民党の政権復帰直後のことを振り返りたい。安倍首相は二〇一三年一月、本紙のインタビューに「憲法改正は衆参両院ともに三分の二の賛成があって初めて発議できる。極めて高いハードルだ。現実的アプローチとして、私は九六条の改正条項を改正したい」と答えている。

 憲法改正がしやすいよう、発議要件を「二分の一」以上に緩和した上で、具体的な改正に取り組む段階論である。しかし、「姑息(こそく)な手段」などと猛反発に遭い、首相もその後、言及しなくなった。

 首相が次に持ち出したのは、大地震など自然災害や、武力攻撃を受けた場合に政治空白を避けるための「緊急事態条項」追加だ。

 衆参両院の憲法審査会では、その是非についても各党が見解を表明したり、参考人から意見を聞くなど、議論を続けている。

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2017年5月16日
 
 自衛のための戦争なら何でも許される-、そう考えるのは誤りである。振り返れば、日本に限らず「自衛」の名を借りて、侵略戦争を引き起こしてきたからだ。

 一九四六年六月。新憲法制定の帝国議会における吉田茂首相の答弁を振り返ってみよう。

<近年の戦争は多く自衛権の名において戦われたのであります。満州事変しかり、大東亜(太平洋)戦争しかりであります。今日わが国に対する疑惑は、日本は好戦国である。いつ再軍備をなして復讐(ふくしゅう)戦をして世界の平和を脅かさないともわからないということが、日本に対する大なる疑惑であり、また誤解であります>

 だから、九条を定め、この誤解を正さねばならないという吉田の主張である。導き出されるのは、九条は自衛戦争も含めた一切の戦争と戦力を放棄したという、憲法の読み方である。

 もっとも主権国家である以上、自衛権をも否定するものではないと解されてきた。そして、政府は自衛のため必要最小限度の実力を保持することは憲法上認められるとしてきた。その実力組織こそが自衛隊だった。

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2017年5月15日
 
 憲法記念日に、安倍首相が自民党総裁としてとことわりつつも、九条改正を唱えたのを聞き、皆さんはどう思われただろう。

 自衛隊の存在を書き込むだけなら認めていいと思われたか、それとも不安を覚えられたか。

 私たち論説室は今年の元日前後に「日本の平和主義」と題した連載型の社説を掲げた。安保法が成立し次にはどんな形であれ、改憲の動きが出てくる。そうなれば焦点は九条、日本の平和主義が危うくなると考えたからだ。

 連載の初回(十二月三十日)は、ずばり「憲法改正が来年の大テーマとなるでしょう」と書き出して、憲法の理想と現実の間には隔たりがあるが、現実を理想へと近づけることこそが正義の姿であると述べた。だから九条の平和主義を高く掲げよ、と。

 私たちのその姿勢は今ももちろん変わらない。

 連載は被爆国日本の役割、不戦の国の誇り、自衛隊らしい「人助け」、「非戦」は国家戦略であると続けた。

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