No Nukes 原発ゼロ

福島原発事故を契機に「原発」及び「気になるニュース」をキーワードとした情報収集を始めました。私のスクラップブックです。(by iwane)

タグ:憲法70年

2018年3月23日05時00分

 これが戦後日本の平和主義の根幹をなす9条を改めようとする議論のあり方なのか。そのずさんさにあきれる。

 自民党の憲法改正推進本部が、戦力不保持と交戦権の否認をうたう2項を維持したうえで、自衛隊を明記する改憲案を取りまとめる方針を決めた。

 安倍首相が提唱する案に沿った内容と言える。

 今後の扱いを一任された細田博之本部長は、自衛隊の定義として書き込むことが有力視されていた「必要最小限度の実力組織」の表現を削り、「必要な自衛の措置をとることを妨げず、そのための実力組織として、法律の定めるところにより、自衛隊を保持する」との条文を加える案を選ぶ意向を表明した。

 根本的な疑問がいくつもある。そもそも歴代内閣が合憲と位置づけてきた自衛隊を、憲法に明記するための改憲に、どんな必然性があるのか。

 首相は自衛隊を明記しても「何も変わらない」と言うが、そんな保証はどこにもない。安倍政権は、歴代内閣が憲法上認めなかった集団的自衛権の行使を、一内閣の閣議決定によって容認した過去がある。

 自衛隊が衆参両院や裁判所などと並ぶ機関として憲法に明記されることにもなる。防衛省より憲法上の位置づけが上になることが、自衛隊の任務と権限の拡大や防衛費の増額に影響を及ぼさないと言えるのか。

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2018年3月1日05時00分

 自民党の憲法改正推進本部がきのう、党所属の国会議員に募った9条改憲案を議論した。

 戦力不保持と交戦権の否認をうたう2項を残すか削るか。加える文言は「自衛隊」か「自衛権」か。100人以上が寄せた案は約120にのぼった。

 まず驚かされるのは、その性急さだ。わずか3週間で募集した案をもとに、約1カ月後の今月25日の党大会までに条文案をまとめたいという。

 これが憲法を改めようという議論のあり方か。

 推進本部は、安倍首相が提唱した2項を維持する自衛隊明記案で議論を集約する構えだ。

 だが9条をめぐるこれまでの議論には、理屈の通らないことが多すぎる。

 現職自衛官が安全保障関連法を違憲と訴えた裁判で、集団的自衛権が行使できる「存立危機事態」について、国は「国際情勢に鑑みても発生を具体的に想定しうる状況にない」と主張した。北朝鮮の脅威を強調し、安保法を正当化してきた首相の発言とどう整合するのか。

 そもそも何のための改憲なのか。肝心のそこが分からない。

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2018年2月17日05時00分

 参院選で二つの県を一つの選挙区にする「合区」の解消に向けた改憲条文素案が、きのう自民党の憲法改正推進本部で大筋了承された。

 鳥取・島根と徳島・高知の県境をまたぐ合区が導入されたのは、16年の参院選。「一票の格差」を是正するためだ。

 これに対し素案は、改選ごとに各都道府県から最低1人を選べるようにすることが柱だ。そのために、国政選挙制度の根拠となる47条に「改選ごとに各選挙区において少なくとも1人を選挙すべきもの」と明記する。

 人口減少が進むなか、合区が増えればいっそう置き去りにされかねない。危機感をもつ地方には歓迎されるかもしれない。

 しかし素案は、法の下の平等をうたい、投票価値の平等を求める14条と矛盾する。国会議員を「全国民の代表」と定める43条とも相いれない。

 参院は「地域代表」とし、衆院は人口比例を徹底した「国民代表」とする。自民党がもし、中長期的にそんな議論をしようというなら理解はできる。

 だがそれには衆参の権限や役割分担、国と地方の関係も含む統治機構全体を見渡す議論が不可欠だ。憲法の他の条文との整合性をどう保つかといった論点にも、答えを出す必要がある。

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2018年2月9日05時00分

 自民党の憲法改正推進本部が9条改憲に向けた条文案の作成作業に入った。

 戦力不保持と交戦権の否認をうたう2項を維持し、自衛隊を明記する安倍首相の案を軸に検討する方針だ。

 一方、党内では石破茂・元防衛相らが2項を削除する案を主張している。

 驚かされるのは、案を提起した首相自身の国会答弁の不可解さだ。

 自衛隊明記案が国民投票で否決されたら、どうなるか。首相はその場合も自衛隊の合憲性は「変わらない」と語った。

 自衛隊を明記しても、しなくても自衛隊は合憲である――。

 素朴な疑問がわく。それならなぜ、わざわざ改憲をめざす必要があるのか。

 首相自身が言うように、歴代内閣は一貫して自衛隊を合憲としてきたし、国民の多くもそう考えてきた。

 それでも発議に突き進むなら、深刻な問題を引き起こしかねない。

 改正案の書きぶりにもよるが、仮に自衛隊明記案が国民投票で否決されれば、主権者・国民に自衛隊の現状が否定されたことにならないか。

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2018年1月27日05時00分

 党首らの問いかけは、それぞれに重い。誠実に答える責任が安倍首相と自民党にある。

 衆参両院で行われた代表質問で、首相がめざす憲法9条への自衛隊明記に対し、野党党首らから異論や疑問が相次いだ。

 希望の党の玉木雄一郎代表が問うたのは、明記によって自衛隊の役割が変わるか否かだ。玉木氏は、首相のいう9条改憲には反対だと述べた。

 首相は「自衛隊の任務や権限に変更が生じることはない」と応じたが、玉木氏は質問後、憲法を変える目的が明確でないと首相案への疑問を語った。

 安倍内閣は違憲とされてきた集団的自衛権の行使を容認し、安全保障関連法の成立を強行した。その安保法を前提に、自衛隊の憲法への明記が論じられていることへの批判も相次いだ。

 共産党の志位和夫委員長は「9条2項の空文化に道を開き、海外での武力行使が無制限になる」。

 民進党の大塚耕平代表は、改憲論議の前に「安保法制の違憲部分の見直しに真摯(しんし)に向き合い、国民全体が納得できる環境を作るべきだ」と述べた。

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2018年1月23日05時00分

 通常国会が開会した。安倍首相は自民党の両院議員総会で、こう呼びかけた。

 「わが党は結党以来、憲法改正を党是として掲げてきた」「そしていよいよ実現をする時を迎えている。皆さん、その責任を果たしていこう」

 3月25日の党大会までに、党としての改憲原案をまとめたい――。首相に近い党幹部からはこのところ、そんな発言が相次いでいる。

 だが目下の政治情勢は、首相らの前のめり姿勢とは程遠い。

 焦点の9条について、自民党内ですら意見は割れている。1項と2項を維持して自衛隊を明記する首相案に対し、戦力不保持をうたう2項を削除して自衛隊の目的・性格をより明確にするべきだという議員もいる。

 連立を組む公明党も慎重姿勢だ。山口那津男代表は「国会で議論を尽くして国民の理解、判断が成熟する。ここを見極めることが重要だ」と語っている。

 野党はもちろん、与党内も意見はまとまらず、国民的な議論も深まっていない。そんな中でなぜ首相はアクセルを踏み込み続けるのか。

 自ら昨年5月に打ち上げた「2020年の新憲法施行」に間に合わせるためだ。言い換えれば、安倍氏自身が首相でいるうちに改憲したいからである。

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2017年12月21日05時00分

 自民党の憲法改正推進本部が、衆院選で公約に掲げた改憲4項目に関する「論点取りまとめ」を公表した。

 焦点の9条については、1項と2項を維持して自衛隊を明記する安倍首相の案と、戦力不保持をうたう2項を削除し、自衛隊の目的・性格をより明確化するという2案を併記した。

 両案を土台に年明けから自民党案のとりまとめに入り、早ければ来年中にも国会による発議と国民投票に踏み切る――。自民党内ではそんなシナリオも語られている。

 旗振り役は言うまでもなく首相である。5月の憲法記念日に自衛隊明記の構想を示し、「2020年を新しい憲法が施行される年にしたい」と語った。

 自民党が東京都議選で惨敗した7月以降、「スケジュールありきではない」と発言を変えたが、一昨日の講演で再びこう踏み込んだ。「2020年、日本が大きく生まれ変わる年にするきっかけとしたい。憲法について議論を深め、国の形、あり方を大いに論じるべきだ」

 この日も「スケジュールありきではない」と付け加えたが、衆院選の大勝を受けてアクセルを踏んだようだ。

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2017年12月9日05時00分

 特別国会がきょう閉幕する。改めて鮮明になったのは国会を軽んじる安倍政権の姿勢だ。

 森友学園への国有地売却をめぐり、会計検査院が手続きのずさんさを指摘する調査結果を国会に報告した。野党の質問でいくつもの疑問が浮かんだのに、政権は再調査や関係者の国会招致をことごとく拒んだ。

 「建設的な議論を」。首相は所信表明演説で野党に呼びかけたが、それを阻む主な要因は首相の側にある。

 ■「言論の府」の惨状

 立法、行政、司法が互いにチェックし、均衡を図る。憲法は権力分立の原理に立つ。

 しかし今、「安倍1強」の政治のありようが、国会と内閣のバランスを揺るがしている。

 憲法53条に基づく野党の臨時国会召集要求を3カ月も放置したあげく、一切の審議を拒んだまま衆院解散に踏み切る。衆院選で大勝すると、野党の質問時間を削減すべく圧力をかける。

 「数の力」を背景に、内閣は野党の主張に耳を貸そうとしない。その一方で、与党は内閣の意向を追認するばかりの下請け機関と化している。

 内閣あって、国会なきがごとし――。憲法施行から70年後の「言論の府」の惨状である。

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2017年11月17日05時00分

自民党が憲法改正推進本部の会合を開き、改憲に向けた議論を再開した。

 衆院選で自民党は、
▽自衛隊の明記
▽教育の無償化・充実強化
▽緊急事態対応
▽参院の合区解消
の4項目を公約にうたった。公明党とあわせた与党で、改憲発議に必要な3分の2を上回る議席を獲得した。

 与野党を問わず、国会議員の改憲志向は強まっている。本紙と東大の調査では、当選者の82%が改憲に賛成姿勢だった。

 一方で、国民の意識と大きなズレがあるのも確かだ。

 本紙の今月の世論調査で「首相に一番力を入れてほしい政策」を聞くと、社会保障32%、景気・雇用20%、教育15%などが高く、憲法改正は6%にとどまった。

 自民、公明両党にも温度差がある。公明党の山口那津男代表は最近、こう指摘した。

 「発議は、国会内の多数派工作で可能な場合もあるが、国民投票でぎりぎりの過半数では大きな反対勢力が残ってしまう。国民の憲法としては不幸な誕生になる。発議の3分の2の背景には、それ以上の国民の支持があるくらいの状況が望ましい」

 見識だろう。

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2017年8月21日05時00分

 日本国憲法から最も遠い地。それは間違いなく沖縄だ。

 「憲法施行70年」の最初の25年間、沖縄はその憲法の効力が及ばない米軍統治下にあった。沖縄戦を生き抜き、6月に亡くなった元知事の大田昌秀氏は、戦後の苦難の日々、憲法の条文を書き写して希望をつないだ。

 それほどにあこがれた「平和憲法のある日本」。だが本土復帰から45年が経ったいま、沖縄と憲法との間の距離は、どこまで縮まっただろうか。

 ■重なりあう不条理

 米軍嘉手納基地で今年4月と5月に、パラシュート降下訓練が強行された。過去に住民を巻き込む死亡事故があり、訓練は別の基地に集約されたはずだった。米軍は嘉手納での訓練を例外だというが、何がどう例外なのか納得ゆく説明は一切ない。

 同じ4月、恩納村キャンプ・ハンセン内の洪水調整ダム建設現場で、民間業者の車に米軍の流れ弾が当たる事故が起きた。演習で木々は倒れ、山火事も頻発して森の保水力が低下。近くの集落でしばしば川が氾濫(はんらん)するため始まった工事だった。

 航空機の騒音、墜落の恐怖、米軍関係者による犯罪、不十分な処罰、環境破壊と、これほどの不条理にさらされているところは、沖縄の他にない。

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