No Nukes 原発ゼロ

福島原発事故を契機に「原発」及び「気になるニュース」をキーワードとした情報収集を始めました。私のスクラップブックです。(by iwane)

カテゴリ: ●新聞社・報道

毎日新聞2018年2月13日 大阪夕刊

 2月8日の産経新聞朝刊に謝罪記事が載りました。問題となったのは昨年12月、沖縄で起きた交通事故の記事。

産経の那覇支局長は「事故に巻き込まれた米兵が日本人を救助」という情報を沖縄の地元紙が報じない、という趣旨の記事を産経の紙面とネット版に掲載し、こう決めつけたのです。

 <「反米軍」色に染まる地元メディアは黙殺>
<米軍がらみの事件・事故が発生するとことさら騒ぎ立て、善行には知らぬ存ぜぬを決め込むのが、沖縄メディアの習性>。
さらに沖縄紙を<報道機関を名乗る資格はない。日本人として恥だ>とまでののしりました。

 最近になってこれに琉球新報、沖縄タイムスが相次いで反論。沖縄県警も米軍当局も「救助したとは確認していない」という事実が発覚し、産経が記事の削除と謝罪に追い込まれたわけです。

 支局長は県警取材すらしていなかったというのだから削除と謝罪は至極当然。ただ、これは今回のことだけに矮小(わいしょう)化できない、昨今の日本社会とメディアに漂う問題が横たわっていると思います。

 すぐに思い出すのは昨年1月、東京MXテレビが放送した「ニュース女子」。ろくな取材もせず、沖縄で米軍基地反対運動に取り組む市民を中傷して問題化し、放送倫理・番組向上機構(BPO)から「重大な放送倫理違反があった」と指弾されました。

続きを読む

毎日新聞2018年2月18日 東京朝刊

 将棋史を塗り替える、ニューウエーブの快進撃である。

 昨年公式戦29連勝を達成し、歴代記録を塗り替えた中学生棋士、藤井聡太五段(15)が、朝日杯オープン戦に優勝した。15歳6カ月での優勝はもちろん史上最年少だ。

 準決勝では、「永世7冠」の羽生(はぶ)善治竜王(47)を、決勝では、王位のタイトルを獲得したことがある広瀬章人八段(31)を破った。1月の準々決勝では、佐藤天彦名人(30)にも勝った。タイトル保持者らを次々に降したのは驚くほかない。

 藤井さんは中学生初の六段に昇段し、加藤一二三九段の最年少記録を抜いた。記録ずくめである。

 特に新時代の到来を感じさせたのは、羽生竜王との公式戦初対決だ。

 落ち着いた物腰で終盤まで攻めきると「将棋を始めた頃からの憧れ。勝利を収めることができて感無量です」と語った。国民栄誉賞を受賞した羽生竜王も「冷静に一手一手指している」と脱帽するほかなかった。

 佐藤名人に勝った後も藤井さんは謙虚だった。名人を超すという小学生の時の夢をかなえても「実力的には及ばない」と表情を引き締めた。

 5歳で将棋と出合い、ひたすら詰め将棋と実戦を重ねた。藤井さんが物心ついた時には将棋ソフトも実力をつけていた。ソフトの判断を突き詰め、自分が間違っていたと納得できれば、抵抗なく吸収している。

 「自分が切り捨てた手も、ソフトはもっと深く読み、いい手とされることが多い。視野を広げて読む必要がある」と、柔軟さをのぞかせる。

続きを読む

2018年2月17日

 シニアが生き生きと暮らせる社会に向けてどんな環境を整えることが必要か。その総合的対策の指針となる「高齢社会対策大綱」が見直される。重要なのは社会の担い手になれる就労環境づくりだ。

 大綱は二〇一二年の前回見直しで「人生九十年時代」への転換を提唱した。今は「人生百年時代」といわれる。高齢化はシニアの人生も延ばしている。

 大綱は六十五歳以上を「高齢者」と区分することが社会の実態に合わなくなりつつあると「エイジレス社会」を目指すことを打ち出した。確かに、元気なシニアが増えた。心身の状態は個人差もある。もはや画一的な捉え方は適切ではないだろう。

 踏み込んだのは、公的年金の受給開始年齢を七十歳超にも拡大する方針だ。公的年金をもらい始める年齢は原則六十五歳だが、現行でも六十~七十歳の間で本人が選べる。それを七十歳を超えても可能とする。

 年金額は六十五歳より前にもらい始めると減額、それより遅らせると増額される。受給開始を七十歳超にすればさらに上積みされる考え方になる。

 長いシニア期である。自立して働けるうちは働き、将来の年金額を増やしたいと考える人も増える。昨年一月から六十五歳以上も雇用保険が適用された。年金受給の選択肢が増えることも就労支援につながる。

続きを読む

毎日新聞2018年2月17日 東京朝刊

 やはり再任しか手はなかったのだろう。安倍政権が黒田東彦日銀総裁を続投させる人事案を国会に提示した。同じく任期満了が近い2人の副総裁の後任候補には、日銀出身で総裁を支えてきた雨宮正佳理事と、早稲田大の若田部昌澄教授を選んだ。

 まさに現状維持の人事である。

 「2年程度で物価上昇率2%を達成」との目標は、5年近くが経過した今も実現にほど遠い。「デフレ脱却」を政権の最優先課題に据え、アベノミクスを推進してきた安倍晋三首相だったが、脱却宣言はまだだ。

 一方、劇薬のような緩和政策の弊害は深刻化するばかりである。

 それなのに、政権は「継続」を選んだ。他国では中央銀行総裁の再任は珍しくないが、日本では1964年まで務めた山際正道氏以来という。しかも、次の任期満了時に黒田氏は、78歳の高齢となる。

 しかし、代えるに代えられない。交代はリスクが大きすぎる。それが実情なのではないか。

 このところ米国発の株価急落が頻繁に起きているが、市場関係者が不安視しているのは、利上げの加速で長期金利の上昇に弾みがつき、景気の腰を折ることである。

続きを読む

2018年2月17日05時00分

 参院選で二つの県を一つの選挙区にする「合区」の解消に向けた改憲条文素案が、きのう自民党の憲法改正推進本部で大筋了承された。

 鳥取・島根と徳島・高知の県境をまたぐ合区が導入されたのは、16年の参院選。「一票の格差」を是正するためだ。

 これに対し素案は、改選ごとに各都道府県から最低1人を選べるようにすることが柱だ。そのために、国政選挙制度の根拠となる47条に「改選ごとに各選挙区において少なくとも1人を選挙すべきもの」と明記する。

 人口減少が進むなか、合区が増えればいっそう置き去りにされかねない。危機感をもつ地方には歓迎されるかもしれない。

 しかし素案は、法の下の平等をうたい、投票価値の平等を求める14条と矛盾する。国会議員を「全国民の代表」と定める43条とも相いれない。

 参院は「地域代表」とし、衆院は人口比例を徹底した「国民代表」とする。自民党がもし、中長期的にそんな議論をしようというなら理解はできる。

 だがそれには衆参の権限や役割分担、国と地方の関係も含む統治機構全体を見渡す議論が不可欠だ。憲法の他の条文との整合性をどう保つかといった論点にも、答えを出す必要がある。

続きを読む

2018年2月15日05時00分

 実際に働いた時間にかかわらず、あらかじめ定められた時間を働いたとみなす裁量労働制の利点を強調してきた安倍首相と加藤厚生労働相が、答弁を撤回しておわびした。根拠とした厚労省の調査データに疑義があると野党に追及されたためだ。

 政権は、最重要課題と位置づける「働き方改革」に裁量労働制の拡大を盛り込む考えだ。今回の事態は、首相らの基本認識にかかわる重要な問題だ。答弁を撤回すれば済む話ではない。

 裁量労働拡大を含む規制緩和に前のめりな姿勢を改め、働く人たちの懸念や不安に丁寧に耳を傾けるべきだ。長時間労働の是正こそが喫緊の課題であるという、改革の原点に立ち返らねばならない。

 問題となったのは1月29日の衆院予算委員会での答弁だ。裁量労働制の拡大は長時間労働を助長し、過労死を増やしかねないと追及する野党議員に、首相は「裁量労働制で働く方の労働時間は、平均的な方で比べれば一般労働者よりも短いというデータもある」と反論した。

 裁量労働で働き方が柔軟になればワーク・ライフ・バランスにも役立つとの認識がある。

 だが、首相が答弁の根拠にした13年の調査は一般的な平均値ではなく、実際の労働時間でもない。比較対象の一般労働者のデータにも様々な不備が見つかり、疑問符がついている。

続きを読む

2018年2月15日05時00分

 「多面的・多角的な考察」が全体の基調なのに、こと愛国心や領土問題となると政府の立場を強く押し出す――。2022年度から実施される高校の学習指導要領の改訂案は、木に竹を接いだような内容だ。

 これまでの「現代社会」を再編した新科目「公共」は、目標に「自国を愛し、その平和と繁栄を図る大切さについて自覚を深める」をかかげる。

 「地理歴史」の目標にも「日本国民としての自覚、我が国の国土や歴史に対する愛情」を深める、と明記された。

 国際協調の大切さにも言及してはいる。しかし、いまの指導要領の「良識ある公民として必要な能力や態度を育てる」といった記述に比べると、かなり踏み込んだ表現である。

 教科を学ぶうえで大切なのは、学問的・客観的な事柄について理解を深め、追求する姿勢を養うことだ。そこに人の内面に関わる問題を紛れ込ませるべきではない。再考を求める。

 小中学校の「道徳」をめぐっても同様の議論があった。それでも道徳の評価は教員によるコメント方式だが、公共や地理歴史は点数制だ。まさに心に点数をつけることにならないか。

 この疑念に対し、文部科学省は「知識の理解や考察力を評価し、内面は問わない」と言う。であるならば高校現場にその趣旨を徹底するべきだ。

 領土問題に関する書きぶりを見ても、たとえば「尖閣諸島は我が国の固有の領土であり、領土問題は存在しないことも扱うこと」などとなっている。

続きを読む

毎日新聞 2/13(火) 22:24
キャプチャ
「森友学園」問題を巡る国会答弁と新文書のポイント

 学校法人「森友学園」への国有地売却問題で、佐川宣寿国税庁長官(前財務省理財局長)の昨年の国会答弁に批判が強まっている。交渉記録を佐川氏は「廃棄した」と説明していたが、同省が今月公表した内部文書には契約を巡るやり取りが詳細に記されており、13日の衆院予算委員会で野党は「虚偽答弁」と改めて追及した。内部文書からは、交渉内容を記録するよう省内で注意喚起されていたことも判明。佐川氏の答弁の根幹が揺らいでいる。

 「うそに近いと言っても過言じゃない。新たな資料には交渉記録が書いてある」。13日の衆院予算委で、立憲民主党の長妻昭代表代行は語気を強めた。

 財務省は今月9日、同省近畿財務局が2015年5月に学園側と大阪府豊中市の国有地の賃貸契約を結んだ際の法律相談に関する20件の文書を公表した。財務局内の国有財産を管理する部署と法務担当部署の間で13年8月~15年4月、法的問題がないかなどを照会、回答するやり取りなどが記録されており、計300ページ超に及ぶ。

このうち、15年4月2日付の文書では、学園側が小学校の早期開校に向け契約を急いでいたことを踏まえ、法務担当者が交渉担当者に「交渉の長期化について(学園側から)何らかの損害賠償を請求される可能性がある」と指摘。「相手方とのやり取りを整理し、可能な限り証拠を収集しておく必要があると考えられる」と注意を促していた。

続きを読む

2018年2月14日

 森友学園への国有地売却に関する財務省文書には、交渉に関する記録が記されていた。交渉記録を廃棄したとする佐川宣寿国税庁長官の答弁は虚偽ではないのか。全容解明には証人喚問が不可欠だ。

 財務省が九日、公表済みの内部文書五件以外に新たに文書二十件を国会に提出し、公表した。二〇一三年八月~一五年四月に同省内で、法律関係の問題点を検討した際の照会や回答の文書である。

 国会の求めに応じて文書を提出したことは一歩前進ではあるが、これらの文書を会計検査院に提出したのは昨年十二月下旬以降だ。十一月に公表された検査結果には反映されておらず、検査逃れと疑われても仕方があるまい。

 文書には、八年間借り受けた後に購入したいなど、学園側からの要求があるたびに、同省の売却担当者が法令担当者に契約内容を相談していたことなどが記されていた。交渉に関する記録であることは否定できないのではないか。

 昨年の通常国会で、同省の理財局長だった佐川氏は、学園側との交渉記録を「廃棄した」と繰り返し答弁していた。麻生太郎財務相は「法律相談であって面会記録ではない」と、答弁に偽りはないと主張するが、詭弁(きべん)ではないのか。

 国会で国有地売却問題をめぐる追及が始まってから一年が経過するが、いまだ全容解明に至っていないのは、財務省をはじめ政府側が不正確、不誠実な答弁を繰り返してきたからではないのか。

続きを読む

2018年2月14日05時00分

 森友学園への国有地売却問題を、野党がきのうの衆院予算委員会で改めてただした。

 焦点は、昨年の通常国会で、学園との交渉記録を「すべて廃棄した」と繰り返した財務省の佐川宣寿(のぶひさ)・前理財局長(現国税庁長官)の答弁の正当性だ。

 財務省は学園側との交渉経過が含まれる内部文書を1月に5件、先週には20件公表した。

 佐川氏の虚偽答弁の疑いが強まるなかで、驚かされたのは麻生財務相の説明である。

 「あくまでも(省内での)法律相談であって、面会記録ではない」というのだが、一連の文書に交渉の過程が記されている事実は否定しようがない。

 佐川氏は、学園側と価格交渉を事前にしたことはないとも答弁してきた。これに関しても近畿財務局職員が「ゼロに近い金額まで努力する」と述べていた音声データが明らかになり、後任の太田充理財局長は「価格」ではなく「金額」のやりとりだと無理な答弁をしている。

 会計検査院が昨年11月、国会に提出した報告書には文書の内容は反映されていない。財務省が検査院の調査に間に合うように出さなかったからだ。

 佐川氏はなぜ国会で、国民を欺くような答弁を重ねたのか。財務省の組織ぐるみでの情報隠蔽(いんぺい)はなかったのか。真相解明には佐川氏本人を国会に呼び、説明を求めることが不可欠だ。

続きを読む

このページのトップヘ