No Nukes 原発ゼロ

福島原発事故を契機に「原発」及び「気になるニュース」をキーワードとした情報収集を始めました。私のスクラップブックです。(by iwane)

カテゴリ:●新聞社・報道 > 東京新聞

2018年1月17日

 阪神大震災から十七日で二十三年になった。震災後、日本列島は地震の活動期に入ったという。自然災害は宿命だ。次に備えてやるべきことは多い。

 震災前、注目されていたのは東海地震や首都直下地震だった。震災直後、取材で会った神戸市の住民は「地震は東京で起きると思っていた」と話していた。兵庫県では死者が出るほどの地震は、一九四六年の南海地震や五二年の吉野地震以来、起きていなかった。

◆次はどこで起きる

 しかし、市街地の背後に広がる六甲山は、地震のたびに少しずつ隆起してできた山である。六甲山地南縁を通る六甲・淡路島断層帯の一部が活動して起きたのが阪神大震災だった。科学的には危険な都市で、震災前から直下地震を警告した研究者もいたが、警告は見逃されていたのだ。

 大震災はこれまでに三度、起きている。関東大震災(二三年)と阪神大震災(九五年)、東日本大震災(二〇一一年)だ。

 次はどこか。

 発生確率が高いとされるのが、首都直下地震、南海トラフ地震。それに北海道東部沖が加わった。

 政府の地震調査委員会が北海道東部沖の太平洋で大津波を伴うマグニチュード8・8以上の巨大地震の発生確率が三十年以内で7~40%との予測を昨年十二月、発表した。道東沖では三百四十~三百八十年間隔で超巨大地震が繰り返し起き、前回は約四百年前に発生した。だから、そろそろ危ないというのである。

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2018年1月13日

 防衛省・自衛隊が「航空母艦」保有の検討に入った。あくまで離島防衛を目的としているが、自衛のための必要最小限度の範囲を超える恐れは否定できない。「専守防衛」政策の変質は許されない。

 戦力不保持を掲げる憲法九条の下でも、自衛目的さえ掲げれば、どんな装備でも保有できるわけではあるまい。防衛省は海上自衛隊のヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」を改修し、最新鋭戦闘機F35Bが発着できるようにする検討に入ったという。いわゆる航空母艦(空母)化である。

 歴代内閣は大陸間弾道ミサイル(ICBM)や長距離戦略爆撃機などと同様、「攻撃型空母」の保有は許されないとの政府見解を堅持してきた。「性能上専ら相手国の国土の壊滅的破壊のためにのみ用いられる攻撃的兵器を有することは、自衛のための必要最小限度の範囲を超える」ためである。

 防衛省は改修後のいずもを「防御型空母」と位置付け、沖縄県・尖閣諸島などを念頭に離島防衛や上陸作戦に活用するという。しかし、これは詭弁(きべん)ではないのか。

 米軍の例を引くまでもなく、空母は打撃力を有する攻撃的兵器である。攻撃的兵器と防御的兵器の区別が困難であることは、政府自身が認めている。いくら防御型と言い募っても、攻撃型の性能を有することは否定できない。

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2018年1月9日

 パリ協定を境目に、地球を巡るお金の流れが変わり、世界の景色も変わり始めた。変われない日本を残し。脱炭素、脱原発、いつやるの? 今年でしょ。

 二一〇一年。つまり二十二世紀の初め。

 三年前のパリ協定の約束通り、「温室効果ガス実質排出ゼロ」の脱炭素社会が実現していれば、恐らく歴史の教科書は次のように記すでしょう。

 <二〇一五年暮れに芽吹いた脱炭素革命は、一七年に急加速、一八年に軌道に乗った>

 パリ協定。二〇年に始まる温暖化対策の新たな国際ルールです。

 そして授業で先生は、このように解説します。

 「その“革命”がなければ、この社会は持続しなかった…」

 十八世紀、石炭を燃やすことで始まった古い産業革命は、私たちが化石燃料や核燃料の呪縛から解き放たれて、太陽や風の力を操ることで終焉(しゅうえん)を迎えます。脱炭素革命はすでにスタートしています。欧州はもちろん、トランプ政権の米国でも、お隣の中国でも-。

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2018年1月5日

 貴乃花親方の理事解任が正式に決まり、日本相撲協会は暴行事件に関連する関係者の処分を終えた。しかし根底にある暴力許容などの古い体質は、今のままでは変わらないのではないか。

 元横綱日馬富士の暴行事件に端を発した一連の問題は、昨年十月の事件発生から二カ月余を経て、ようやく一つの区切りを迎えた。ただ、これはゴールではなくスタート地点に立っただけであることを、大相撲関係者はあらためて肝に銘じてもらいたい。

 そもそも、これらの問題がなぜ起こってしまったのかが、いまだ解明されていない。

 兄弟子が弟弟子に礼儀、礼節などを指導するという名目で「かわいがり」と称される暴力をふるうことは今に始まったことではない。過去にも不幸な事件はあり、今回も同じ横綱の白鵬、鶴竜らが日馬富士の暴行をすぐに止めようとしなかった。暴力許容の体質が、現在もあることが分かる。

 日本相撲協会も、貴ノ岩の師匠である貴乃花親方が被害届を出したことを鳥取県警から伝えられた時に大ごとではないと判断し、県警の指示もあって即座に対応しなかった。一般社会の組織なら大問題となることでも、相撲界では「常識」と、とらえてしまうからだろう。

 一方の貴乃花親方は協会の理事で巡業部長という立場にありながら、事件を協会に報告しなかった。協会の危機管理委員会の聴取で、県警に報告を依頼したから義務を果たしたと答えたというが、これも常識では考えられない。

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福島県飯舘村の除染現場で見つかった内袋が閉まっていない手抜きフレコン=元作業員提供

 東京電力福島第一原発事故以降、福島県飯舘村で実施された除染事業で二〇一五年十月、汚染土壌を詰めた二重構造の除染袋(フレコンバッグ)のうち、防水機能のある内袋が閉められていないものが千袋、見つかっていた。

雨水などが浸入し、汚染水として漏れる恐れがある状態。扱った特定業者のみの手抜きとされ、千袋を詰め直したが、当時の作業員は手抜きは他業者もやっていたと証言した。未発見の手抜きフレコンが今も大量に放置されている可能性がある。 (坪井千隼、小沢慧一)

abeake4 問題の除染事業は環境省が発注し、大手ゼネコン大成建設などの共同事業体(JV)が受注。一五年一月から一七年三月まで飯舘村で行われた。

関係者の内部資料によると、一五年十月、飯舘村比曽地区の除染現場で出たフレコンを地区内の仮置き場に搬送中、一部のフレコンから水がにじみ出ているのが見つかった。

 調べたところ、内袋が閉まっていなかった。黒い外袋は水を通すため、内袋が閉まっていないと雨水などが入る。施工は名古屋市の二次下請け業者だった。大成建設の指示で、この業者が担当した計二千九百八十四袋を調査したところ、千四十七袋(35%)で内袋が閉まっていなかった。

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2018年1月1日

 明治百五十年といいます。明治維新はさまざまなものをもたらしましたが、その最大のものの一つは民主主義ではなかったか。振り返ってみましょう。

 日本の民主主義のはじまりというと、思い出す一文があります。小説・評論家で欧州暮らしの長かった堀田善衛氏の「広場と明治憲法」と題した随想です(ちくま文庫「日々の過ぎ方」所収)。

◆明治憲法つくった伊藤

 主役は伊藤博文。初代内閣総理大臣、枢密院議長として明治憲法起草の演説。渡欧し憲法とは何かを研究してきた。

 起草演説の明治二十一(一八八八)年、伊藤四十七歳、明治天皇はなお若き三十六歳。

 何しろ東洋初の憲法です。欧米に伍(ご)して近代国家をいかに創出すべきか。頭をふり絞ります。

 そこで堀田の随想は、悩める伊藤をたとえばベネチアのサンマルコ広場に立たせてみる。

 広場はベネチア共和国総督府の宮殿とサンマルコ大聖堂の並び立つ下。政治経済を行う世俗権力と聖マルコの遺骸をおさめる聖なる権威の見下ろす広場。

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2017年12月30日

 今年は推計で百三十四万人が亡くなりました。超高齢社会の日本は「多死社会」を迎えます。人生の最終段階にどんな医療を受けたいでしょうか。

 死を考えるとは、どう生きるかを考えること。そう感じる赤裸々な告白でした。

 十一月のある日の日経新聞に「感謝の会開催のご案内」という広告が載りました。その主は建設機械メーカー・コマツの元社長、安崎暁さん(80)です。

◆人生最終段階の医療

 胆のうがんが見つかり体中に転移していることを告げました。そして、残された時間はクオリティー・オブ・ライフ(QOL・生活の質)を優先したいと、つらい副作用がある放射線や抗がん剤治療は控えることを宣言しました

 治療による延命より、自分が望む生活を優先する。そんな「終活宣言」に聞こえます。

 十二月の「感謝の会」は友人・知人ら約千人が集まり、病の痛みをこらえながら車いすで会場を回り親交を温めました。出身の徳島の阿波おどりも披露されました。参加した男性(69)は「自分で決める本人も、それを許す奥さんもすごい」と語りました。

 安崎さんは会の終了後、メディアにも思いを語ってくれました。

 「十分、人生を楽しんできました。人間の寿命は有限、だから現役の間は一生懸命働いて、棺おけに入るときは自分の人生よかったなあと、そう思って入りたい。若いころからひとつの死生観がありました」

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2017年12月29日

 安倍晋三氏が再び首相に就いて五年。このまま続投すれば歴代最長も視野に入りますが、眼前に広がるのは「安倍一強」がもたらした国会の惨状です。

 国会は今年三回開かれました。一月召集の通常国会と、安倍首相が冒頭、衆院解散に踏み切った九月の臨時国会、衆院選後の十一月に召集された特別国会です。会期は三国会を合わせて百九十日間。首相の政権復帰後、最も短い会期の年となりました。

 野党側は通常国会閉会後、憲法五三条に基づいて臨時国会を召集するよう求めていましたが、首相は三カ月間も放置し続け、召集した途端の冒頭解散です。

◆野党の召集要求を放置

 野党側は「森友」「加計」両学校法人をめぐる問題と安倍首相らとの関わりを追及しようとしていました。国会を開かなかったり、会期を短くした背景に、追及を避ける首相らの狙いがあったのかもしれませんが、召集要求の放置は憲法軽視にほかなりません。

 「内閣の助言と承認」に基づいて天皇が国事行為を行うと定めた憲法七条に基づく衆院解散も、慣例化しているとはいえ「解散権の乱用」との批判が続いています。

 衆院解散は、立法府を構成する国会議員の職を、行政府の内閣が一方的に奪う行為だからです。

 内閣不信任決議の可決や信任決議案の否決という憲法の規定に基づくものでなければ、政府提出の予算案や重要法案が否決された場合や、国論が二分されて国民に判断を仰ぐ必要がある場合など、大方の国民が納得できる相当の理由が必要でしょう。

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2017年12月28日

 東京電力の柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)は、福島第一原発事故後に作られた新規制基準に適合していると原子力規制委員会が認めた。再稼働させてよいのか。必要性があるのか。疑問がある。

 柏崎刈羽原発は、福島第一と同じで東電が所有する沸騰水型だ。福島原発事故は、津波が原因とされるが、地震や津波の襲来からメルトダウン(炉心溶融)、水素爆発へと至る経緯は、現場で十分な調査ができず、不明な点が多い。

 原因究明が終わっていないのに住民の安全が保証できるのか。東電に任せられるのか。規制委は、もっと慎重でもよかった。

 規制委はフィルター付きベント(排気)設備の設置など、ハード面の対策を評価した。だが、福島事故では、非常用冷却装置「イソコン」を動かした経験のある東電社員が一人もいなくて、状況判断が遅れた。ハードがあればいいというものではない。

 新潟県は独自に検証委員会をつくっている。再稼働には同県の同意が必要。県が検証結果を再稼働の条件にした効果があったのか、東電は昨年、それまでなかったとしていたメルトダウンの定義を記したマニュアルの存在を認めた。

 昨日の本紙は、高レベル放射性廃棄物の住民意見交換会で、東電から原子力発電環境整備機構への出向者が、東電関係者に動員を要請するメールを送っていたことを明らかにした。

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2017年12月26日

 二〇一八年度予算案の防衛費は五兆一千九百十一億円と過去最大となった。北朝鮮や中国の脅威を理由とするが、際限なく膨張することはないのか。防衛力整備に「節度」を取り戻さねばならない。

 防衛費は冷戦終結後、減少傾向にあったが、政権復帰した安倍晋三首相の下で編成した一三年度以降、六年連続で増額、過去最大の更新も四年間続く。厳しい財政状況の中での防衛費の優遇である。

 政府が防衛費増額の理由とするのが、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮や、海洋進出の動きを強める中国への対応強化だ。

 日本と周辺地域の平和と安全を守るため、情勢変化に応じて防衛力の適正水準を常に検討することは必要だが、単に予算を増やせばいいというものでもあるまい。

 国民の命を守るための防衛力整備が地域の軍拡競争を加速し、逆に脅威が高まる「安全保障のジレンマ」に陥っては本末転倒だ。

 他国の脅威を利用して防衛力の整備を一気に進めるような姿勢は厳に慎まなければならない。

 防衛費の増額が続くのは高額の米国製武器購入も要因だろう。

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