ニュースの醍醐味はやはりスクープだ。

 きょう12月10日の東京新聞が一面トップで大スクープを報じた。

 日本政府は横田空域の返還交渉を米国に求めない方針である事が、外務省と国土交通省、そして在日米軍などの取材でわかったというのだ。

 横田空域とは、東京都心上空を含めた首都圏の広大で、高度の空域を、米軍が日米安保条約によって排他的に使用している空域の事である。

 その空域を避けて民間航空機は飛行しなければいけないので危険極まりない。

 そして、その危険性は、2020年の東京五輪に向け、羽田空港の国際線発着枠を増やすため、さらに高まる。

 当然ながら、日本政府は米国政府と協議して来たはずだ。

 ところが、東京新聞の問い合わせに、外務省は「横田空域の削減(返還)は求めない」と答え、国交省は「2008年の削減で当面の航空需要には対応できており、これ以上の削減を求めるのは米軍の運用上もむつかしい」と答えたというのだ。

 一方で、在日米軍司令部は、「横田空域のいかなる部分に関しても、永久的な返還の実質的な交渉は行っていない」と答えたという。

 これを要するに、日本政府は米国の大きな壁の前に横田空域の返還交渉求めても応じてもらえなかった、だから断念せざるを得なかった、ということだ。

 これは大スクープだ。

 東京五輪に参加する世界中の国々の国民に、この事を知らせなければいけない。

 このような主権放棄を許しているのは、世界広しといえども日本しかない。

 そして、この主権放棄は、たんに日本国民の生命と安全を犠牲にするだけでなく、東京五輪に参加する世界中の選手や、東京五輪を見に来る世界中の国民の生命と安全を危険にさらすことになる。

 日本は、唯一の被爆国でありながら、米国の核の傘に守られているからといって、核兵器廃絶に反対して世界に恥をさらした。

 恥さらしのついでに、この横田空域という恥さらしを世界に知らしめて、世界の圧力で、少なくとも東京五輪期間中だけでも横田空域の全面開放を米国と交渉して勝ち取るべきだ。

 その蟻の一穴が辺野古移設阻止につながり、歪んだ日米不平等条約の改定につながる事になる。

 日本政府は横田空域の返還交渉を断念してはいけない。

 それが出来ないようでは、何をやっても日本は世界からまともな国に見られない。

 これ以上世界の笑いものにならないためにも、この東京新聞の一大スクープを活かさなければいけない。

 はたしてきょう12月10日の東京新聞のスクープ記事は、他のメディアが後追い記事を書いて、ひろく国民の知るところになって、世論を気にする対米従属の安倍首相を追い込む事になるだろうか(了)